北京オリンピックスキーのジャンプ競技・混合団体で、女子選手5名の失格があったそうです。理由は、競技後に測ったら、来ているウエットスーツの大きさが、人体に対して、決められた規定値よりも大きかったというもの。

　ジャンプ競技のスーツは、その形状と大きさが空力抵抗に大きく影響するために、この種のルールが設定されることは十分に分かりますが、人体科学と大会運営時の気温変化に則っていないお馬鹿なルールなのではないかと思いますが、いかがでしょうか？

　冬に部屋で温まっていて、外に数分出て歩いて回っただけで筋肉が萎縮し、かなり細くなるのは誰だって経験で分かっているはず。人間は環境に適用しようとして、かなり劇的に体が変化します。出走前に検査して問題なくても、寒い場所で延々待った上に、選手は命を懸けて飛ぶことになる。主催者がルールを厳密に守らせたい気持ちは分からない訳ではないですが、出走時には許可しておいて、後から失格です、という手順も、どうにも上手くない気がしませんか？

　厳しい自然環境で身体に変化が起きることは、これまでも当たり前の事象として分かっていることで、大会を主催するくらい頭の良い人達であれば、そうした面を考慮して、問題のないルールと確認方法・手順を作るべきかと思うのですが・・・。

　何千億円も掛けて準備するような大会で、飛んだ後に検査をして失格騒ぎをするのは、本当に、どうかと思うんですよね。

　今回はそういうことを聞くケースが多く、競技終了後の後味が悪い。ショートトラックでのはっきりしない理由での失格事例と言い、素直に楽しめていません。

(追記)

　検査は、飛んだ選手全員に行ったのですかね？　マスコミは、失格していない選手のコメントなどは何も出していないので、事情がよく分かりません。

　測定も測定者によって誤差がありますので、その時の姿勢とか方法とかを明示してくれないとおかしいし、5人で測って上下二人のデータは採用しない、というような、フィギアの採点みたいに、ちゃんと遣っているのですかね？

　その辺、はっきりしないのなら、それは運営側の落ち度で、世界中の視聴者に謝るべきかと思うんですがどうでしょうか？　何千億円も掛けて準備したなら、もう一度仕切り直しで、再競技にしたら？　相撲では判定不服の場合は、取り直しですよね？

　それにしても、飛ぶ前にチェックすれば何もこんな問題、起こらないと思うのに、どうしてなんですかね？　（ボクシングも、試合前に体重測定しますよねえ？）