今回の旅の一番の目的はCQ-WWコンテスト（PHONE）参加で、マルティニークからの運用をすることでした。

　日本からマルティニークに行くにはカナダ経由かアメリカ経由が楽なのですが、マルティニークはフランスの海外県で、飛行機は圧倒的にエアーフランスが便利です。それで、行き帰りにグアドループとフランス領ギアナに寄れないかと考えて便を探した結果、パリ経由のエアーフランス便の往復チケットで、グアドループにもフランス領ギアナにも寄れることが分かり、その方法で行ってくることにしました。幸い、グアドループでもギアナでもQSOが出来、本当にラッキーだったと思っています。

　CQWW（PHONE）ですが、日本で経験するコンテストの比ではありませんでした。日本人のオペレータでは、とてもあの速度では交信が完結できない気がします。

　まず、アメリカ局やヨーロッパ局のコールサインの、どれかの符号が一回では取れない。聞こえる音に該当する文字が頭に浮かばないんです。それで聞き返しとなる。クリアな信号の28MHZで運用した際はかなりうまくオペ出来たと思っても、分4局がやっとでした。

　一方、フランス語圏のローレンさんは凄いです。ほぼ一回で相手のコールサインを取ってしまうし、5908を私たちならファイブナイン・ゼロエイトと発音しますが（アメリカの局もたいていこんな感じで発音しますが）、ローレンさんは、「サヌウィ」です。時間が半分も掛からない。（5はサンク、９はヌフ、8はウイットなので、続けると「サヌウィ」と聞こえます）

　相手が「サヌウィ」では分かりそうにない時は「ファイブナイン・ゼロエイト」を言いますが、コンテストに出てくる局で、TO5Aがフランス語圏だと知らない人はまずいないようで、その結果、物凄い速さで交信は進みます。

　バンドとしては14MHZ／21MHZ／28MHZが良く開けて交信し易く、ほぼ目標通りの実績でした。

　今回の総括として、やはりいろんな場所に出かけて見るべき、と思いました。経験が大事です。アルさんは若いころにセネガルに行っていたりするそうで、そういう経験が今、生きているのを感じました。それと、事前準備は大事ですね！

　今回、貴重な機会を与えてくださったローレンさん、アルさん、ジルさんには心より感謝しております。

(付記)

　日本に帰って、或る方のブログを読んでいて思いました。日本人オペレータでも、アメリカ局やヨーロッパ局と沢山交信実績のある方は、コールサインの把握に時間が掛からないのかもしれませんね。また、英語の発音も良くて相手側の把握も早い。今回の私の感想は、初心者オペレータの感想ですので、その辺、割り引いて聞いてください。