朝は7時ころから急速にバンドが開けてきます。昨日は少し出遅れてチャンネル確保に苦労したので、日曜日の今朝は少し早めに始めたのですが、しばらくは全く応答なし。そのうちにEUからのシグナルが入り始め、少しずつ交信も増え始めました。
例によって複数局がワンワン呼んでくるので、対処に困ります。聞こえた部分を打って他が静まる形式の日本の遣り方(例えばJH1と打つと、他が辞めてくれる)があまり通用しないのはいつものことですが、この辺をサラッと捌くアメリカのオペレータは素晴らしいですね。耳(というか頭)も悪ければ、簡易電鍵で打つので細かい打ちができない私は、いつまで経っても進歩しません(電鍵は重いので荷物になり、小型のものを持参して磁石でリグに貼り付けて使用している)。アメリカ局から呼ばれる場合は、N何々、W何々に注意して聞けばほぼ問題なく聞けますが、EUはプリフィックスが多すぎる・・・。
今日はEUの信号も強弱が激しく、弱い局には苦労しました。そういう中の突然の大音響にも苦労しました。コンテストの際は真面なヘッドフォンがないと聞きづらいのを反省したので、次回からは持参することにします。
(使用リグ)
いつものFT891を素で使っており、フィルタなどは工場出荷のままのセッティングです。それでも何とか聞けている。これを18W出力で運転して、お借りしたリニアで500~600W程度に上げています。出力はACOM/2000Aのリモートコントローラに付いているインジケータ(100w刻み)で見ているので、おおよその出力しか分かりません。
リニアは1.3KWが公称ですが、そんなに出しても仕方がない。南国で運用すると、「赤道付近からの電波は緯度の高い方によく飛び、逆は信号が弱い」のが分かっており、要は、相手の信号が聞こえないのに強い出力で遣っても無駄。相手にはこちらの信号は十分以上に届いていることは分かっているので、聞こえてこない場合はコンディション、として、騒がないことにしています。
(アンテナ)
アンテナはロケーション的に、アメリカは330度の方向、EUは40度の方向ですが、ビームをほぼ真北にセッティングしたままで、弱い信号の場合のみローテータを回しました。でも、実感とすれば、回してみてもあんまり変化なし。結局、全体のコンディション次第なのかなあ、と思います。90度方向の違うアンテナを用意して、両方を一緒に使う「マルティニーク」でのやり方が一番良さそうですが、でも、マルティニークでは「スパイダービームの故障」で一本アンテナの固定で遣った場合も、成績はほとんど変わらなかったんではないかと思います・・・。
ちなみに、日本は350度あたりの方向で、ほぼ真北です。つまりは電波は北極経由で日本に向かっている。なので、交信が難しいのは理屈に良く合っています。
(ビームアンテナは、近場よりも遠方にて、鋭く効くと思うんですよね)
コンテスト前にRAMONさんと6mについて話したんですが、「一日中聞いていて、2局交信できるくらいのチャンスがある」くらいの開き方だそうです。地図を見るとJAは困難ですが、インドネシアはEUの向こう側で、SSBでも電波が届いたことがあるそうです。
ちなみに17エレの八木はコンテスト専用で、WARCバンド非対応です。今回はたまたま、「アマチュア無線用アンテナの王者」みたいな様子で突っ立っているキュビカルクワッドが、前回使ったコンテスターがどこかいじったのか、彼からが帰ったら使えなくなってしまっているのだそうで、私はシャック傍のアンテナのみで運用しました。大勢いればキュビカルの方も見れるかとは思うのですが、ソロ参加ではいかんともしがたく・・・。
(レンタルシャックの運用は大変です。使用者のレベルが分からないし、とんでもない使い方をする人もいます。太平洋地域のお話として、「外国のハムに貸したら、とんでもない出力でトライバンダーのコイルを焼いたまま帰ってしまった、とか、ケーブルを持っていかれた、とか、SWR計がなくなった、とか」聞いたことがあります。
故障も修理もすべて貸し側が面倒みるのだとすると、全く割に合いません。なので、レンタルシャックは借りて使う側も十分注意して借りないといけない。設備に被害を与えたら、元に戻す費用はむろん持たなければならないと思いますが、外国人の場合はそういう責任問題に疎い人もいるようです。
日本への旅行者で、旅行中に病気になって病院に世話になった場合も、「料金踏み倒しで帰る人もいる」のだそうです。この辺は病院側(健康保険の問題)も、改善の余地があると思いますけれど・・・。
(リトアニアなどのように、旅行者は医療の保険に入っていなければ入国できない、とする国もあるくらいです)
(バンドの様子)
バンドエッジ付近からFT8周波数まで、ほぼ綺麗に並びました。今回は更にその上、150KHZ付近まで並んでいたので、私も100なんぼ辺りに居座ったりしましたが、どこにいても遜色なくコールしてもらえます。こちらの人はコンテスト慣れしている感じがします。
また、WPM=27~30くらいを使いこなしていて、簡単な質問を出す際も軽快です。私はコンピュータを打つ手が間に合わないこともあり、今回は終始WPM=24で遣ってました。日曜日の朝方は、004などというコンテスト番号の局もあり、ゆっくり局に呼んでもらえるのは楽しいものだと感じました。
12時頃に一旦EU信号が弱まり、USA側に切り替わるようです。呼ばれなくなり始めたら疲れを感じたので、睡眠を取ることにしました。(こちらの夜中が日本の昼間に当たり、夜中に14MHZのFT8を遣っているものだから睡眠不足に陥ります)
午後再開した時はほぼアメリカ一色になっていました。
ただ、目は覚めたのですが、しばしばしていて調子が良くない。このところPCの画面を見っぱなしで、ちょうとばかりしんどいです。また、午後に土砂降りの雨が来て、屋根に反響して音が凄い! いいかげんな音響装置で聞いていることもあり、受信にかなり苦労しました。エアコンはほとんど付けていませんが、湿度が高くなる時があって、その時に少しだけ運転します。この音も受信時にはたいそう邪魔。FT8ならどうということはありませんが、弱いシグナルのCW受信時は影響が大きかったです。
18時45分頃に停波して夕食をいただき、残りは1時間半。日本は? と気になりだしたのですが、聞こえてきたのは終了間際の15分前! しっかり聞えたのは、あと5分というところ。本当に惜しいなあ・・・と、思いました。
日曜日もそれなりに頑張って、トータルとしては1,000QSOは達成できました。
各局、ありがとうございました!
コメントをお書きください
JA6VZB(AH0T) (火曜日, 12 12月 2023 19:52)
コンテストお疲れ様でした。
コンテストの最後の30分でFY5KEが聞こえて応答があったのですが、直ぐフェードアウトでNR確認できませんでした。
その後上の方でスポットされた痕跡もあったので探したのですが見つけ切りませんでした。
最後の10分間でFY5KEが先ほどより強く現れコールして応答ありました。QSO後またもやお探ししましたが時間切れでした。後で聞いたらKW局でやっとだったようで、私のようなQRPだと無理だったとは思います。267QSOに終わりました。
もう日本に戻られるのでしょうか?
お気をつけて!
PZ5NH (火曜日, 12 12月 2023 22:08)
VZBさん、お久しぶりです。10mコンテスト、参加されていたんですね。私は懲りずに、今回はスリナムに遣ってきました。
こちらはJAとは環境が違い、USとEUに囲まれていて、オペさえ上手ければ非常に楽しめる場所です。WPM=24の私でさえ(寝る時間をいっぱい取っても)、1000QSO行けましたので、しっかりしたオペの方なら、DX部門での優勝も狙えるかと思います。
28MHZの場合、JAは非常に遠くて聞こえてきません。初日が5分ほど、二日目は10分ほどは聞こえましたか? 二日目の終わり5分は信号がクリアでしたが、このコンテストはコンテストナンバーが数字で毎回違うこともあって、取りづらく聞き直しが発生するのが辛いです。オセアニアのどこでも聞こえるJA3の有名クラブ局の信号でも、蚊の鳴くような音です。北極回りの厳しさを感じました。
JA6VZB (水曜日, 13 12月 2023 08:37)
FM経由でお帰りなんですね。
FMとFSとZFはコンテストではありませんが運用したことはありますので、雰囲気はわかります。
CQ WW のようにコンテストNo.が想像できると楽なんですけれどね。
FSは荷物が届かなかったこともあり、即席のインチキアンテナで17mに出ましたが、ビーチに垂直DPだったのでなんとかJAまでとどきました。PZはさらにパスが厳しいですね。
来年はどこかへコンテストペディションできないかと思っています。
お互いJA以外で交信できると良いですね。
JA6VZB also AH0T ex T88JA,V63BM,ZF2TY/8
PZ5NH (水曜日, 13 12月 2023 16:15)
スリナムはオランダ語圏で、飛行機はオランダ経由が便利です。なので、今回は東京⇔アムステルダム⇔パラマリボ、を往復しています。行きは14時間の待ち時間だったのでアムスで一泊、帰りは6時間半の待ち時間なのでラウンジで過ごしています。今は帰りのラウンジにいますが、寒い!
コンテストペディションの場合、アンテナが問題ですね。垂直ダイポールが簡便だし、ローテータなども不要でそこそこ性能が出て、打ち上げ角度も低くて良い選択かと思います。カリブは皆さんKWなので、勝とうとするとどこかを借りるしかないと思いますが、オセアニアはほぼJA相手で、簡便な設備でも結構楽しめるかと思っています⇔