長崎に投下された原子爆弾によって身体に被害を受けた人たちが起こした訴訟で、全員が被爆者認定されるのではなく、一部の人のみの認定と言う結果になった、という報道がありました。

　理由は、認定されるには「黒い雨にさらされた可能性のある人」でなくてはならないのだそうです。根拠は「科学的、合理的根拠がある場合に限られる」ところにあって、今回は、黒い雨が降ったと確実に認められる地域にいた人だけを認定したんだとか。

　ですが・・・。

　原爆の光を浴びた人は皆、被爆者であるはずですし、原爆による灰を含んだ食物を取らざるを得なかった人も、被爆者ではありませんか？

　学生時代に実験で、放射線の出る装置を扱ったことがあります。その放射線は弱いもので、ある一方向にしか出てこない。それでも大学は非常に強い警告で、被爆しないように注意を出していました。

　放射線は、生物の細胞内の遺伝子を破壊、改変させて非常に危険なんです。長崎の裁判官は、そういう科学的知識がないんですかね？　どうも変な判決でした。

　Ｈ県の知事さんの処々の問題で、あれこれ報道がなされている状況かと思います。

　平成に代わったころから日本でもアメリカ的な、「なんでも自信を持って遣れ、人が何と言っても自信を持って進み、行動しろ」みたいな人間成長目標で教育を受け、とにかく自己主張をするのが一番、みたいな人が多く現れるのを感じるようになりました。

（インターネットやマスコミITの発現・発展が、一番の要因ですかね？）

 　池上彰さんが説明をしていた或る番組によれば、知事の権限は非常に大きいとのこと。県のトップになって自分が強い権限を持つようになると、本人は、自分こそが世の中の中心だと認識してしまう可能性も高く、自分の言うことを聞かない部下は皆、ただただ頭の悪い人間に映っていたのかもしれません。

　能力があって人気が高いことは悪いことではないとは思いますが、それを背景に他の人を叱りつけるような態度でばかり接するのではなくて、元に、他の人の人格に敬意を持つ配慮がないといけないのではないかと思いますけどね。

　会見を拝見すると、言葉の選び方が上手ではない人のようにも感じられました。自分にも良い実績があったのならそれをしっかりアピールするとか、どうして県の職員に厳しい言葉で接したかの正しい説明がされるべきで、会見の場を作っても、真実に辿り着かないのでは意味がありません。自分の行動や言動を客観的に見、判断できない人は、リーダーにはふさわしくないように、私には思えますけれど・・・。

　総裁選の時期になりました。権威主義国家が非常手段を使ってでも領土を増やそうとし、アメリカではフェイク言論によって暴動が発生したりするような情勢の昨今、全世界と対峙しても、身を張って民主主義正義を守ろうとしてくれるような人、そういう人が選ばれてほしいですね。