[Result] Licensed 6bands , 100W
7MHZ CW = 27
10MHZ CW = 15
14MHZ CW = 394 , RTTY =51
18MHZ CW = 278
21MHZ CW = 107
50MHZ = 0
※JA=65%
[QTH] Bishalnagar Kathmandu
[Rig] TS-480HX (100w )
[Used Antenna]
No.1: MV for 40m , 30m near to the wall of building (down set direction )
No.2: Single Delta Loop for 20m , 17m , 15m (~15mH)
No.3: 1/2λ Vertical for 6m (~17mH)
No.4:Rotaly Dipole for 30m (~18mH)
[Comment]
Electricity stops for about 10 hours a day
(for example : UTC 0015-0515 , 1015-1415 ⇒ twice a day)
Rainy season ! Every day rain comes and sometimes there was thunder .
License fee is expensive . (Depend on the band * power ) ⇒ 6band*100w=300$
【計画】
毎年、オールアジアンDXコンテストは、CW、SSB部門共に参加することに決めており、できればアジアから電波を出したい、というのが私の希望です。
アジアで私が容易に行けるのは、かつて行ったことがある場所、ということになって、ネパール。そこで、「ネパール、無線、運用」をキーワードにインターネットで探し、JA9LSZさんのHPを見つけて、早速コンタクトをしてみました。
(参照したHPは以下です)
http://www5f.biglobe.ne.jp/~ja9lsz/lkguesthouse.htm
幸い、過去に交信いただいたこともあって、その後、幾度かメールもいただき、現地にお住いのLaba Sharmaさんを紹介していただきました。
出発前はニウエに行っていたりして慌ただしかったこともあり、今回は結局、免許申請をお願いすることにし、ご自宅にお世話になりたい旨も連絡、ほとんどすべて、Labaさんにお願いすることになってしまいました。
アンテナの事情などについても、一応、LSZさんに伺っていたのですが、いつもながら、自分で作ったアンテナ設備以外は取り扱いが難しく、周波数調整なども要領を得ない場合が多いこともあり、今回もハイバンド用デルタループと、40m/30m/6mのエレメントのみは持参することにしました。
(実は、水平系の多エレメントYAGIは、430以外は遣ったことがないんです。お恥ずかしながら・・・)
ちなみに、Labaさんのお宅はカトマンズ市内にあって、4F建ての立派なビルです。その屋上に、5mほどのポールが上がっており、そこに、3バンド用2エレ八木(ヘアピンの形状から、クリエイトデザインのHB9CVかと思います)と、WARCバンド用ロータリーダイポールが設置されています。(現在、南向き)
※ Labaさんのお宅の様子は、LSZさんのHPに、詳しく紹介されております。
※ 30年前、福島の工場に勤めている頃は山に多く行っており、夏休み出勤のあった年に、9月後半に代替の休暇をもらって、ポカラから4日間、トレッキングをしてきました。雨で大変でしたが、カトマンズではシェラトンに泊まり、飛行機でエベレストも見に行ったりと、豪勢な旅をしてしまいました。(旅行会社にお任せで、旅のことはほとんど自分では分かりませんでした)
そのときの経験があるので、ネパールは敷居が低いのです。
なお、ネパールも入国に際し、VISAが必要です。東京目黒の大使館で取得できます。
[運用概要]
[6/16] 木曜日
羽田発0時20分のタイ航空の飛行機で出発、バンコックで乗り継いで、12時半頃にカトマンズに到着しました。空港でLabaさんとお会いして、タクシーでご自宅に向かい、運用準備に入りました。写真は、4Fにあるオペレイションルームです。大変広く、また、ダブルベッドのある部屋が隣にあって、快適な運用環境でした。
最初に設置済のアンテナをアナライザでチェック、21MHZ/18MHZ/24MHZ/10MHZで運用可能なことは確認したのですが、昨今の電波伝搬状況だと、主力が14MHZになることと、7MHZでのリクエストのお約束があったので、デルタループの設置を行い、この日は14MHZで運用しました。(実はこのときは、2エレYAGIは、21MHZ専用と思い込んでいました)
[結果]
運用開始した当初(JST1930頃)はコンディションが悪く、JAのシグナルは「やっと」という感じでしたが、その後、コンディションが上がってきて、夜半まで大丈夫でした。CWで291QSOでした。(この日は停電の影響はありませんでした)クラスタ情報から見ても、14MHZはJST21時から24時頃までが、コンディションが良さげに感じました。
※日本とネパールの時差は、3時間15分です。
(写真)右のドアのお部屋が宿泊ルーム。左がオペレイションルームです。左手に臨時設置のデルタループが見えます。
屋上は広いです。(ここは4階)
[6/17] 金曜日
朝方、30m用のロータリーダイポールをお借りして運用して見ました。アンテナが南北向きで、これではJA/EUは厳しいのですが(ローテータの接続を遣っていないので、アンテナは回せなかった)、いずれにしてもこの時間帯はコンディションが良くなく(クラスタでもほとんど交信例がない)、信号は非常に弱くて、やっと10局ほど、交信できました。
その後、停電期間に入ったこともあり、7MHZと10MHZのMVアンテナを何とかしようと考え、いろいろ遣ってみたのですが、どうも上手くない。鉄製の5mポールからポリロープで絶縁してスローパーで下げても、別な場所からわざわざ上げてもらって用意していただいた竹竿でまっすぐ立ててみても、同調周波数が500KHZ以上離れたところ(低い側)でしか合わず、使いものになりません。
結局あれこれと試して、コイル部分から先をビルから下に下げた方式にしてみたら、いつもと同じ周波数に合ったため、オペレイションルームからワイヤをまっすぐに垂らしてみたら、何とかなりそうなところに落ち着きました。ですが、ビルの壁伝いですし、JA方向にしか飛びそうにない。でも、今回は10mポールは持参してこなかったので、これは仕方がありませんでした。
午後に停電が解除されてから(JST17時半頃から)、18MHZで運用開始しました。こちらも最初は非常に信号が弱かったのですが、夕食の時間まで運用、255QSOの実績でした。
その後、7MHZで26QSO、14MHZRTTYで37QSOでき、JST0140頃に運用終了しました。
[6/18] 土曜日
この日は土曜日ですが、ネパールでは皆さんがお休みの日だそうで、一般の国の日曜日に当たるそうです。そのため、朝から停電が7時間ほど続き、Labaさんのご家族(奥さんの姉妹の方とそのご家族)が、ピクニックに行く、ということもあって、ご一緒させていただきました。最初にドゥリケルのピクニックパークに行き、さらに峠を下ってサンコシー川の河原で昼食、帰りにバクタプールの街に寄りました。
(世界遺産です)
今年に入ってからの大きな地震で、この街では歴史のある寺院が倒壊するなど、大きな被害がありました。レンガ作りで高さがあるため、地震には非常に弱い構造だなあ、と思いましたが、それにしても非常に立て込んだ建て方をした込み入った街で、復興には大層な時間がかかるのでは、と感じました。(宮殿のあった広場辺りは広々としていますが、レンガの壁など、方々が崩れています)
夕方遅く、家に戻ってからオペレイションを始め、オールアジア電信に出始めたのですが、何せスピードが速くて、着いて行けません。(日中の外出での疲れもあるのか、頭が動かなかった・・・)それで、「強い局を聞いてメモしてから答える」方式で、14局ほど交信、それでもしんどかったので、早々寝てしまうことにしました。結果は、14MHZ13局と7MHZ1局でした。
(写真)倒壊しているところは、こんな感じでした。
[6/19]
朝方はコンディションが良くないのと、停電の時間がだいぶ早い時刻だったため、それが解除になってから運用開始しました。JSTでは1350位からです。14MHZ、18MHZと上がって、21MHZのコンデイションが良さそうなので、しばらくオールアジアに付き合うことに決めて運用しました。
聞いているうちにようやく慣れ、自分でCQが出せる感じになってきて、停電が始まる時間まで運用しました。そのうちにコンディションが落ちたので、18MHZで通常運用、その後、再び14MHZでオールアジアに出ました。7MHZは、強力コンテスト局のCQに単独で応えても、全然応答がもらえませんでした。厳しかったです・・・。
最後はRTTYで10局ほど交信して、今回のオペレイション終了となりました。
[6/20]
現地時間の朝8時から停電予定だったため、リクエストを貰っていたUSAの局と、CWでの交信を試みましたが、14MHZ、18MHZともにダメでした。こちらの信号は届くのですが、向こうからのシグナルは聞こえません。現地時間の10時に空港に向かうため、朝食後は片づけを行い、ネパールを後にしました。
[6m]
この時期はEスポが出るシーズンだそうで、日中、HFのコンディションが良くないと思われる時間帯は、50.115KHZ付近をずっとワッチしたのですが、残念ながら入感はありませんでした。(毎日1~2時間程度は聞いていて、時間の1/4ほどはCQを出していました)48メガ帯のTV音ノイズも入感がなく、今回はSWLとしても結果=ゼロでした。
こちらには5エレYAGIエレメントが置いてあるそうですが(細かくチェックはしていない)、今の状況で上げるのは難しく、調整もできそうになく、今回はエンドフィード(1/2λ)でのワッチでした。ちなみに、私は6mマンでは全然ありませんで、トンガでも、「この時間帯に聞いてほしい」旨のリクエストを貰ってから動いたような状態です。なので、「連絡をいただくと対応できる素人レベル」と考えていただくのが良いかと思います。
[全般的に]
QRZ.COMの情報では、今回は、80m-40mと30m-20mがfineの他は、poorでした。ところが、クラスタを見ると、40mと30mは毎日、数行しか載っていない! これじゃあ、全然ダメ状態じゃないか!
そういう状況だったので、そういう中でも沢山呼んでいただけただけでも、幸せかなあ、と思っております。ちなみに、コンディションが良い時間帯は、JST午後10時頃から夜中の2時半頃までで、そこに7MHZから18MHZが集中します。一体、何ていうコンディションなんでしょうね?
今までに行ったことのあるココス島やクリスマス島では、それぞれの周波数での良い時間帯が3時間くらいシフトして遣ってくるので、9時間連続頑張り状態、ってのもあったのですが、これでは本当に長居しないと、無線三昧!は楽しめませんです。早く、太陽活動が盛んな時期になってほしいです。
[ライセンス事情]
JA免許、もしくは外国での免許保持証明でライセンスが取得できますが、お金の支払いや、受け取りなどを考えると、自分一人で行うのは難しいと思います。ネパール語で書かれた部分もありますので、こちらの方にお世話になるのがベターです。
今回は、Labaさんにお願いしましたが、彼は大変気さくな方で、あとの記事に書きますように、来客ウェルカム、オペレイションウェルカム、さらにトレッキングのお世話もします! という、アクティブな方です。(土曜日に一緒に写真を撮りましたので、載せてみました)
OH2OCNさんのページを参照すると、ライセンスは、当初2バンド100wで150ドル程度かかるような印象でしたので、コンディションの様子と予算を考え、6バンド100wでお願いしたところ、結果的には300ドルでした。(7MHZ/10MHZ/14MHZ/18MHZ/21MHZ/50MHZのみ運用できる)
ライセンス期間は、VISAの滞在期間に従うので、できればVISAを3か月とかにして、一旦日本に帰るにしても、長めで得る方が得かと思います。内容はネパールの文字で書かれています。バンドと出力は明記されます。
[アンテナの件]
日本に帰ってきてから再度、LSZさんのHPを見てみて、2エレが3バンド用だったんだ、と気が付きました。また、私にはどうしてもローテータを壊すと困るなあという思いがあり、今回は使い慣れたデルタループを使用することにしました。
LSZさんのHPを見ていただくと、Labaさん宅の事情は、実は明快で、日本にいるときは、分かり辛いと思っていたこともあったのですが、向こうに着いて生活してみると、本当にその通りだなあ、という印象でした。
アンテナ機材は用意されており、時間があって、その気があれば、大変充実した設備で運用が可能と思います。
また、こちらの設備は、JA8MWU/阿部さんが非常に苦労されて設置されたものだそうですが、快く貸していただけるそうなので、ネパールでのQRVを予定される方は、ご相談なさってみてください。
写真は、オペレイションルーム内のロッカーです。沢山のJA局が運用されている様子が伺えます。
[ローバンド]
いつもそうなのですが、「海外に出ての宿泊運用」は、「掛ける日数」で費用が加算になってしまうこともあり、バヌアツの時のように、コンデイションが良くないまま連日ベットで寝ている、ような状況は避けたい、という心理が働いて、長い期間のQRVは選択しておりません。今回は個人宅でもあったので、事情が良くないと長居は辛いし、迷惑を掛けるのも嫌だったので、短めの宿泊を選びました。
また、事前にラインセンス費用も確定的な数字が得られなかったため、6バンドのみの運用として許可を得、160m/80mはライセンスは取得しませんでした。私としては、ローバンドに出たい気持ちが強かったのですが、アンテナ設置事情も分からないこともあり、見送りました。ローバンドは次回の宿題かと思っております。(160m/80mはブータンと共に、wantedの上の方に入っています)
[Labaさんからの言伝]
Labaさんは、ネパールで長年、俳優をされていた方で、現在は退職されて自由自適な生活だそうです。ご自宅に部屋が沢山あり、また、ご自身、大変気さくで全国的にも知られている背景から、
①ホームステイ=OK。旅行者は歓迎です、とのこと。朝食込みで、
一泊35$ほどで受け入れてくれるそうです。
②ネパール国内は、すべて案内できます。(大変顔が広い方で、どこに
行っても友人が沢山!)
③トレッキングもお世話できます。彼の友人が、信用のあるトレッキング
ガイドです。エベレスト方面だけではなく、ポカラ周辺、ランタン谷、
どこでもOKとのこと。
④国内チケットは、すべて手配できます。
ということで、ネパールへの旅行を計画なさる方がありましたら、大変、頼もしいお話かと思いますので、ご相談ください。(まずは私まで連絡いただければ・・・)
※カトマンズの一流ホテルは、非常に高いです。シェラトンも、私が行った当時でも1.5万円ほど/一泊だったと思います。なのに、バスの水は茶色でした・・・(今ではそんなことはないと思いますが)。
Labaさん宅は、CONFORTABLEです!
写真は、土曜日に行った丘の上のkailashnath machdev statueというシバの像です。大変大きな像でした。(手前の人と比較してみてください)
[カトマンズの交通事情]
信号機がありません(動いているのは2機しか見ませんでした)。車も多いですが、数人乗りのバイクも多い。道には牛が寝ていますし、人がひっきりなしに横断します。これで事故がないのが不思議なくらいです。そこをガンガン行くので、バスも車も警笛を鳴らし、その音がケタタマしい、まさに「喧噪の街」!
[電力事情とインターネット接続]
日に二回、停電します。停電予定が、インターネットで示されるそうです。日程は毎日、変わりますが、だいたい、最初の回が6時間程度、次の回が4時間程度。なので、コンスタントに運用希望であれば、発電機を借りるのが良いかと思います。私の場合は、「コンディションの良い時にも、疲れれば寝てしまう」状態なので、発電機は借りずに運用しました。なお、予定より1時間程度早めに解除することが多かったです。
一方、インターネットはWiFiで常時、繋がります。若干遅い感じがしますが、問題なく運用できました。
夜用ライトとインターネットアクセスポイントは、非常用電源からの電気で動くように設備設定しているそうです。リクエスト対応にはメールが読めることが不可欠で、今回も大変、上手く行きました。
[良かったこと]
100wでの運用は、コンディションに敏感な気がしました。また、やはりアンテナは重要かと思います。ニウエ後の様々な整理や、秋の計画などで気が散ってしまい、アンテナに対する準備が不足でした。
そういう中では、リクエストをいただいた方とは上手く交信ができ、大変嬉しいとともに、ホッとしております。ANTOの方に貢献できると、私としても満足感が高いですね。
今回も皆様、ありがとうございました。
また、お空でお会いしましょう。