[Result] JA=69%
14Mhz CW = 119
18Mhz CW = 189 , SSB = 74
24Mhz CW = 324
28Mhz CW = 167
50Mhz CW = 257 , SSB = 208
[Antenna]
Single Delta Loop for 14/18/24/28 Mhz
End feed (LW) 2mH for 50 Mhz
[Rig] TS-480HX
[Lisence] CW = limited 100w , SSB = limited 500w
[Comment] 6m Band was opened between JA and Tonga . 35% of QSO was on 6m Band .
[運用概要]
[準備]
いつもの「ライセンスの取得が容易で、4日程度の滞在で行って来られる所」という選定理由から、今回はトンガを選びました。
目標を、「10MHZ/18MHZ/21MHZ/28MHZの順の優先度、できたら14MHZの運用をする」というところに置き、アンテナを準備していたのですが、出発数日前にニューカレドニアの方から50MHZのリクエストがあり、それ用のアンテナも持参することになりました。
「50MHZのニューカレドニアとJAとのパスは、時間的にはブロード」という情報を貰ったので、基本的には、指定の時間帯に彼がCQを出すのを、なるべく長い間、ワッチする形で対応しようということになりました。該当時間帯には、他のバンドで運用している間も、ときどきワッチに行く方法を取ります。
また、運用時間帯としては、今までの南太平洋の島々での運用経験から、「午前中は24/28MHZ、お昼は休み、JST14時以降は18/21MHZ、遅い時間は14MHZ」と、決めておきました。
3/11の夜にアコモデーションに到着、3/12の午前中に官庁のオフィスでライセンスを受けとり、アコモデーションに戻ってから、部屋の庭にアンテナを設置しました。
(写真が今回借りたロッジで、手前は広い庭。中央にデルタループアンテナが写っています)
14MHZ~28MHZ用のシングルデルタループはすぐに設置/調整が出来たのですが、10MHZ用のアンテナは、部屋の周りに良い木が無く、バンガローの柱を利用して一旦、設置までは行ったのですが、どうしてもSWRが3以下に下がりません。あれこれ試みたのですが駄目で、時間が勿体ないこともあり、10MHZはこの時点で諦めることにしました。
また、50MHZ用のアンテナは、以前にZL7で試したエンドフィード型が、機械構造的に設置し辛かったので、改良して5mの長さの釣竿にマッチングBOXごと括り付ける方法に切り替えました。こちらは垂直に立てたのですが、給電点高さ2mでSWR=1.2という大変旨い具合に調整が出きました。
インターネット関係は、「部屋からは繋がらないが、レセプションの傍ならWiFiで繋がる」とのことで、クラスタ情報が必要なときは、そこまで移動して情報を取りに行くことになります。PCは一つしかなく、その度にCTESTwinを落として、150mほど移動しなければなりませんが、この時期、E30FBや9Q0HQなどのペディション局が運用しており、それに迷惑を掛けないところで出なければなりません。
また、前回、ZL7で運用した際に、「土日に18MHZで運用されると、(バンド幅が狭いので)他局に迷惑を掛ける」という意見もいただいていたので、今回は、18MHZは平日に運用し、日曜日は21MHZで出ることにしました。
[3/12 運用開始]
トンガとJAは4時間の時差があり(トンガが進んでいる)、既に夕方の16時を過ぎて、約束の時間帯に入ったので、まずは50MHZから聞いてみようと考え、調整後、試しにCQを出していたところ、JAからコールがありました。その後、期せずして、連続して呼ばれることになってしまいました。
今回は、JAとトンガのパスが思った以上に開け、バンドが閉じるまで50MHZCWで運用を続け、59局とQSOが出きました。その後、18MHZに移ってCWで運用し、189局と交信。その後の時間は、カレドニアとの交信を期待して、50MHZをワッチしました。
[3/13 怪我をする]
予定通りに、午前中は24MHZで運用しました。相手はJAかW/Kです。意外と信号がよく飛んで、190局と交信が出きました。
この日は、JST12:00頃から50.110を聞いたのですが、JA/ニューカレドニアともに信号が無く、少し遅くなったJST13:00頃から、JAと繋がり出しました。CWで13局、SSBで17局です。
ところが、50MHZの運用を終えて、PC画面を見ながら部屋を出た辺りで、杭に躓いて転んでしまい、左手と左足に怪我をしてしまいました。
(PC画面を見ていたのが大失敗です。PCが壊れるとCWの運用が出きなくなることを恐れて、丁寧に左手で持ったまま倒れたため、したたかに歩道沿いの岩石に、腕と膝の下をぶつけ、ガリ、となって出血してしまいました)
その後は、その対応に追われ、この日はQRV無しになってしまいました。
(古いバンドエイドしか持参しておらず、レセプションで薬を探してもらったのですが、英語のゲル状のアンプルみたいなものしか見当たらず、注釈を読んでも、どれが消毒薬か分かりません。結局、水で綺麗に洗って、持参していた古い、消毒の効果は何にもなさそうなバンドエイドで、仮の処置となりました)
※ファーストエイド用の薬は、持参していないと駄目ですね。大きな反省点になりました。
[3/14]
仕方がないので、午前中にバスでヌクアロファの街に出て薬を買い、再びバスで戻って処置をしてから、運用に戻りました。街に出た時間帯は、雨はまだ小降りでしたが、午後から大層な雨でした。ドシャブリ。この日は50MHZで126局、24MHZCW/18MHZSSB/28MHZCWで、234局の実績でした。
[3/15 運用中に事件発生・・・]
運用期間中にも、メールで若干のリクエストがあり、最終日は28MHZCWと14MHZCWで運用する事になりました。リクエストの半分は達成できましたが、残り半分は駄目でした。少し残念。
この日は50MHZがJST10:40頃から急に開けだし、28MHZでの運用を急遽QSYして、対応することになりました。(50MHZのQSOの方が難易度が高いと考えたため)SSBでもかなり多くのJA局と交信でき、50MHZで250局、交信できました。
※実はCWでの交信中に、ノートPC上にOSの更新画面が出てきました。後でというつもりで「閉じる」と、押したはずなのですが、一気に更新モードに入ってしまい、画面は真っ青! 無論、CTESTWinは画面から消え、プログラムもストップ。私も真っ青です!! 交信中だったJA1の方には、大きな迷惑を掛けることになってしまいました。本当に申し訳ありません。
更に困ったことには、更新後、CTESTWinは自動的に終了しており、交信していた記録が飛んで しまいました。一時、どうしようかと本当に困り果てましたが、TEMPというファイルに残っていることをようやく発見し、念のために手で書いている紙ログと照合後、臨時ストップから30分後に、ようやく運用再開出きました。(紙ログには、コールサインしか書いていません。CWの際は、普通の速度で交信を続けているような場合でも、他のデータを書く余裕がありません)
この事件で、コンディションの良かった時間を30分、無駄にしてしまいましたし、ファイルが消えていたら、本当に困った状態でした。WIN8bingなんだから、そう無暗に更新しなくても良いと思うのですが、本当にこういうの、困ります・・・。あと、付け加えますと、私のPCではCTESTWinは動作が遅いです。600局を越える辺りから、各交信データの登録時に時間が掛かり、スムーズな運用が出来ません。コンテストの時など、これでは支障があるように感じています。皆さん、どうされているのでしょうか? 私のは昨年12月新発売のものなのに、この速度です・・・。
[3/16]
当初のアナウンスでは、この日の朝まで運用期間としていたのですが、4時間の時差がある上に、帰国準備もしなければならず、運用はできませんでした。アンテナを畳んで、これで帰国準備はすべて終わり、スーツケースを転がして帰るのみ、とした後、食事に行ったのですが、いざ、帰ろうとして最終点検していたら、なんとデルタループの銅線が庭に放置されたままで、しまい忘れてました。今回はどうも、失敗が多かったです。
[総括]
今回は当初は50MHZは全く考えていないような状態でしたが、ニュカレドニアの方のリクエストのおかげで、多数の局との50MHZでの交信ができ、大変、感謝しております。残念ながら、ニューカレドニアとは交信ができませんでしたが、無線はコンディション次第のところもあり、次回の目標かと考えます。
その他のバンドもコンディションが良く、18/24/28MHZも終始、良く聞こえておりました。ちなみに、E30はすぐに見つかりましたが、9Q0は聞いていません。他にE51とは、SSBで交信が出きました。
時間が無くて、21MHZが運用出来ない! という考えられない結果になりましたが、50MHZでの結果に大層満足して運用を終え、帰国致しました。お声掛け、また、交信いただいた各局には、心からお礼申し上げたいと思っております。ありがとうございました。
[ライセンスについて]
以下の書類を関係部署に提出し、申請料を払って取得が可能です。今回は、トンガでの運用経験の多い
JA0RQVさんに援助をいただき、非常に簡単に取得ができました。RQVさんには、大変、感謝しております。
・日本の局免許状と従事者免許証の英文コピー
・パスポートのコピー
・申請書(様式が決まっていて、運用場所と、持ち込み無線機のシリアルナンバーの記入も必要です)
申請料は23パアンガでした。書類の受け取りに、ヌクアルファの事務所に出向く必要があります。そのため今回は、「日本出発を火曜日として、木曜の午前中には免許が得られるように」、旅のスケジュールを決めました。
許可される出力は、SSBは500w以下、CWは100w以下です。
[50Mhzでの運用]
私の無線機が、このバンドは100w仕様のため、出力はSSBもCWも100Wです。アンテナはエンドフィード型のロングワイヤで、バーチカル設置でした。わずかこれだけの設備でも、今回は非常に沢山のJA局と交信ができ、しかもJAにはかなりの強さで信号が届いているようで、大変、驚きました、アンテナは給電点、わずかに2mでした。
今後、どこに行くにしても、50MHZは運用の対象としたいと思っております。(シンガポールのように、このバンドが許可されないところ以外は)
[以下は、インフォメーションになります]
トンガは、ニュージーランドからほぼ北北東に位置する170ほどの島が集まった島国で、人口約10万人の王国です。トンガタプ島が最大の島で首都があり、空港もここに位置しています。左の地図はトンガタプ島ですが、空港は右下の出っ張り部分のほぼ真ん中あたりにあり、町は図の中央上のラグーンの上の黄色い部分で、ヌクアロファ、と言います。ここに王宮があって、各官庁の建物も建っています。
また、私の運用したリクアロファ・ビーチ・リゾートは、図の一番左にある尖った角の部分にあって、北西向きの海岸の縁に当たります。部屋から水際まで、100mほどかと思います。
空港からヌクアロファまでは、バスなら5パアンガ(350円くらい)。タクシーは40パアンガ(2700円くらい)でした。リクアロファまでは、島をほぼ横断するくらい乗って行くので、タクシーは高く、80パアンガでした。ヌクアロファ市内のホテルは便利ですが、少し値段が高いのと、無線運用の場合は、運用に好適な部屋が取り辛い。それで、今回は遠くても立地の条件の良いリクアロファ・ビーチ・リゾートを選びました。
島は大変平坦で、山はありません。大きな二本の舗装道路が島を横断しており、この沿線沿いに、平屋作りの家が並びます。土曜日に薬を買うことになって、急遽、リクアロファからヌクアロファまでバスで出たのですが、古い感じの乗り合いバスで、片道5パアンガでした。日本の昔の観光バスが使われていました。片道、40分ほど掛かりました。
写真は乗ったバスです。走る間も、常に、入り口ドアは開けたまま。ドアは動かないのかもしれません・・・。
乗り合いバスの中で、面白いものを見つけました。曲がるときに方向指示器で方向を示すのですが、日本製です! ユニットを上下逆さに付けてあったのが、ご愛嬌です。
なお、ここで走っている車は、ほとんどすべて日本製で、少し古い車を安く輸入して使っているそうです。走る方向は、日本と同じ左側通行で、島内には一つも信号機がありませんでした。
メインストリートに並んで家が建っていますが、その合間合間に、教会が沢山あります。村に数件、あるところもあり、建物も立派。また、日曜日は、公的な機関やお店などは、すべてお休みです。
その日の朝方、「ヌクアロファでの教会での合唱を聞きに行きましょう」と、スタッフのおばさんに誘われたのですが、私は無線のリクエスト対応で手いっぱい。次回の宿題かと思います。
リクアロファ・ビーチ・リゾートにはバンガロウが多数あり、海岸から近い順に100番台、200番台、300番台となっています。100番台が1部屋の造りで、200番台はその倍くらいの大きさでした。私の泊まったR104は周囲に木がなかったですが、R103、R204辺りは周囲に木があって、ローバンドのワイヤアンテナが張れそうです。また、水曜の夜と金曜の夜には、地元の伝統ダンスが見られる夕食付のショーがあります。40パアンガです。レストランの食事は、旨かったです。
12日、ライセンスを貰いに行ったあと、続けてタクシーのおじさんと島内を観光して回りました。島は広いですが、ほぼ平坦で、観光スポットは乏しいように感じました。写真は、ストーンヘンジです。
島では、ヤシの木、カッサバ、タロイモなどの畑が多く、村と村の間には、こんな風景が広がります。
トンガタプには蛇も猛獣もいないし、毒のあるものが棲んでいないので、畑の中でもどこでも、ごろんと寝て夜を過ごしても大丈夫だ! と、タクシーのおじさんは言ってました。
写真の左側のバンガロウに泊まりました。庭が広くて感じが良い。また、スタッフの方は、皆、親切でした。無線運用にはお勧めの場所と思います。