[Plan]
Mainly All-ASian DX Contest SSB on Saturday and Sunday . (80m , 40m , 20m , 15m , 10m ) . The other : CW = HF all Band and 50MHZ .
QTH: Near Avarua (Rarotonga Island IOTA=OC-013 GL:BG08ct )
RIG:TS-480HX(~200w operation) , using Ctestwin Program
Antenna: Micro-vert . 2*(10m pole) and 1*(5.4m pole )
[Result]
CW=1,536 QSO
SSB= 4 QSO ( E51 & JA )
[計画]
毎年、オールアジアンDXコンテストには出ることに決めておりまして、今年はハムフェアと同じ日程で迷ったのですが、出かけてみることにしました。9月なのでPHONEのコンテストです。10mポール2本と5.4mポールを使う予定ですが、サウスクックはペディのQRV数も多く、少し気楽に運用したいと思っています。
※写真はラロトンガ国際空港(到着時は小雨でした)。背後にピーキーな山が見えます。
[ライセンス]
クック諸島のラジオ部門を管轄するBLUE SKYの担当者の方に、JA免許のコピー+パスポートをメールで送りました。リターンが素晴らしくて、翌日にはWELCOMEの返事をいただきました。現地に着いたら料金を支払って免許をいただく方式なので、コールサインはまだ決まっておりません。過去の例を見ると、E51JHQかな?という気はしますが。料金はNZ$20です。
⇒現地到着の翌日に事務所に出向いて、ライセンスを受け取りました。担当の方は皆さんとてもファミリアーで、会話も楽しかったです。コールサインはE51JHQでした。期間は1年です。
[運用概要]
到着の翌日の午後1時半頃から運用開始しました。(当初、戸建てのバンガローを予約していたのですが、生活面を考慮して空港東側の本棟に移動。写真はホテルの真ん中にある綺麗なプールです。写真右手の奥の部屋に泊まりました)
一階のお部屋で、私のアンテナ形式(MV)だとアンテナが建てづらかったので、奥にあった木株に添えてポールを設置しました。14MHZ/21MHZ用です。
[9/1]
こちらの時間で午後2時からオールアジアンDXコンテストが始まったのですが、アジア局はほとんど聞こえません。21MHZで、有名コンテスト局のCQが一、二回聞こえたのみです。14MHZのSSBでは強めの入感がありますが、W局のみ。皆さん普通のQSOで、しかもQSOが終了すると、コールが一杯の状態。こういうときは呼んでも取ってもらえません。CWを聞きに行くと、こちらもWのみで、何かコンテストらしくTESTを打っています。が、それだとコールしても上手く行かないので、暫くはウォッチの状態でした。
2時間以上経ってもオールアジアへの参加局は聞こえず、14MHZCWも、CQを出してもコールがなく、これは二年前のバヌアツの再現か、と心配になりました。(この時期はどうもコンディションが良くないですね。オールアジアも秋分の日にしてもらえると、遙かに良いと思うんですが・・・)
その後3時間ほど粘ったのですが0QSO。夕方以降に14MHZが少しずつ良くなってきて、根気よくCWでCQを出していたら、少しずつ応答をいただき、夜11時頃までに100QSOほど出来ました。(コンディションの厳しい中、コールいただいた各局には感謝です)
一方、オールアジアンに参加する14MHZのSSB局は、JA局もちゃんと聞こえるのですが、こちらからのコールは全く聞こえないようで、かすりもしません。有名コンテスト局をフリー状態で呼んでも全くダメです。こちらからCQを出しても応答無し。これには参りました。SSBでは地元の局1局のみ交信が出来ましたが、その局も普通の信号強度でした。どうなっているのでしょうね?
この日は朝から忙しく、午前中の空き時間に島一周したこともあって疲れたのか、次第に肩が張って痛く、頭痛もしてきたので、23時過ぎに就寝しました。(日本時間で夕方6時です。これからという時間だったのですが、ノックアウト状態でした)
⇒南太平洋の島では、日中は何も聞こえず、午後3時頃から夜が入感時間です。コンディションの良い時期には日中のハイバンドが良いことも多いのですが、昨今のコンディションでは・・・。
[9/2]
部屋を移動し、2階となりました。お部屋は1階と同じ作りでした。間取りが広く台所もあって、自炊生活ができます。(ここはセルフケイタリングです)
移動後に、夜間に使うアンテナ(40m用と30m用)の準備をして、一旦ポールを下げておきました。
この日は昨日の運用の感じから20mで始めたのですが、やはりSSBは厳しく、もっぱらCWでの運用になりました。暗くなってから雨が降ったのかアンテナのSWRが2以上に上がり、運用中断となりました。何とか修理して運用再開したのですが、その辺、MVには未解明部分があり、改良が必要かと感じました。
20mで運用中に15mのリクエストをいただいたので、アンテナを追加で張って出てみたところ、15mが意外に開けていて驚きました。(望外の喜び的な感じでした。リクエストして下さった局長さんには感謝です!)
夜が更けてからは40mに移り、CWで沢山のJA局と交信が出来ました。途中からキャリアが出っぱなしの局があったので1KHZほど移動したりもして、皆様に迷惑をお掛けしました・・・、すいません。(できればUSAのテクニシャンを考慮して7025以上で出ようかとも思うのですが、JAの和文と勝ちあって、ちょっと申し訳ない。その辺、どなたかに教えてほしいです。Hi )
その後、30mで運用したのですが、こちらは電信バンドということで、運用は快適でした。JAとWが常に混在で聞こえ、オペレイションはかなり大変でした・・・。結局、現地時間で朝の4時頃まで運用してしまいました。
オールアジアですが、ずっとE51局のみだったSSBが、40mで何とかJA局に取ってもらい、1点を確保しました! 嬉しいなあ・・・。(最低点ですよね、きっと)
[9/2]
午前中は睡眠で、ちょうど起きた頃に一昨日にSSBでQSOできたE51JDさんが来られ、いろいろな話題に花が咲きました。途中から移動して彼のシャックを訪問させていただき、アンテナやリグを拝見しました。ハイバンドは3エレYAGI、ローバンドはワイヤーですが、80m用は(DPかG5RV)はサイクロンで壊れてしまったそうです。
(アンテナを写真に載せました)
ここからは15mSSBでJA局と繋がりました。
日の入り30分前ほどにホテルに戻り、最初に15mCW、その後17mCWと運用しました。
15mは昨日とは違って非常に厳しいコンディションで、ほとんど蚊の鳴くような音での交信です。(やっと559くらい) 17mはそれよりずっと良く、安心してQSOが進みました。17mでの音は、ほんわかしているというか丸いというか、エッジの切れたような音質でした。
JST18時を過ぎたので40mに移りましたが、どうもノイズが多い。だいぶ疲れてきたこともあって、背後のSSB音声ノイズに耐えられなくなり(ハム以外の運用と思います)、QSYして運用を続けました。ずっとコールが途切れることなく、途中でさすがに疲れてきて符号化が上手くできなくなり、このままコールが永遠に続くのでは・・・、と感じ始めたので、休みを取ることにしました。15分ほど休んでから、静かな30mへ! と、思ったのですが、これが間違いだった・・・。
[30mBand。初めてのシチュエイションで焦りました・・・]
疲れた時はコーラが一番です。頭がすっきりして頑張れます。(でも、飲みすぎると後が大変で、トイレが・・・)
で、30mは静かでコンディションも良く、JAもWも綺麗に入感しており、コールが非常に多いので、少し速度を上げてオペレイトしました。ところが、或る時間になって突然、背後に凄いノイズが湧いて、信号が聞こえなくなってしまいました。こんなに突然来るのは初めてです。
UP指定にしている状態だったので、ノイズばかりではバンド占有のままでは申し訳ないと思い、(いつもそうしているのですが)、CQを「UP」ではなく、「k」で終わるように変更しました。
ですが、UP指定がクラスタや運用状況で分かっている状態のため、「突然大きなしっかりした音量で、1.5KHZ幅に亘ってのどこかの周波数で、2,3局が入感」します。それが、JAだったりWだったりRWだったり・・・。電離層で大規模スキャッタリングみたいな現象が起こっているらしく、兎に角こちらとチャンネルが繋がった局が(地域というより、その局が)、わっと突然、聞こえるような感じでした。
それも、その局が開けるのは非常に短い時間のため、慌ててコール+シグナル交換です。160mの日の出タイムを連続して遣っているような感覚で、これにはかなり驚きました。
(ノイズの海を見ながらワッチしていて、どこから浮いてくるかわからない突然の強いシグナルを、慌てて取るような感じです)
決まった一つの周波数を聞いているのならまだしもなんですが、今回はウォッチ範囲が広がっており、あっちに行ったりこっちへ戻ったり、しかもえらく弱い信号の局もあったりで、こんな経験は遣ろうと思ってもできるもんじゃないなあ、と思いながらオペレイトしておりました。
でも、次第に慣れて焦らなくなり、最後はコンディションが落ちてきたこともあって、こちらの朝4時前には無事、終了となりました。
※オンフレかUP指定の切り替えは難しいですね。特にUPを辞める時。2,3局しか呼ばれていない時に、バンドを広く使うのは、どうも気が引けます。
[9/4]
午前中に早めに起きたので、昨日の経験から15mSSBをトライしたのですが、信号がありません。CWに移っても信号は弱い上にあまり呼ばれないので、早目に17mに移りました。
ところがこちらもほとんどコールなし。それで急遽、VOACAPを参照してみると、UTC0600頃からはWに対して30mが開けそうなので、更にそちらに移りました。
結果、かなりコールをいただきました。
ですが、今日は80mをメインに、と思っていたので、予定よりは少し早目でしたが、80mに移ることにしました。ところがです・・・。
※写真はオセアニアでは定番のVictoria Bitter。最後の打ち上げに、一缶だけ・・・。
80m用MVのコイルはリッツ線を二本パラ巻きしているのですが、その一本が切れており、急遽磨いて裸線で延長して応急処置。でも、アンテナアナライザでのSWRが、どうしても2以下に下がりません。送信状態でも同じで、調整を繰り返すうちに2.5以上になってしまいました。
考えても打つ手なしで、「この状態でもトライだけしてみよう」と思って、CQを始めてみました。(QRVの残り時間が少ないので、セルフでクラスタに載せてしまいました・・・これもちょっと気が引けますです)
すると、少しずつJAから応答があり、そのうちに不思議なことにSWRがジワジワ下がります。(別項でその辺のことは書きますが、今回、こういう事は初めてで、あらためてアンテナについて考えさせられました)そのうちにSWRは1.5以下に落ち、何とも具合の良いアンテナになってしまいました。(80mは条件が厳しいので、180wの電力で運用しています)
ところが・・・。
運用している途中にまた、突然、SWRが3以上に跳ね上がりました。すでに真夜中になった(こちらの夜中3時)こともあり、修理の元気なく、80mは終了と致しました。そののち、少しだけ30mで運用し、今回のE51の全日程を終了しました。
(最後はビールで乾杯です! シャワーを浴びて、ノックアウトでした)
※追記です。
80m用MVの故障は、コイル(2本巻)の片側の断線が原因でした。応急処置をした方ではなくて、元々は繋がっていた方が切れていました。
今回の旅は、JF2MBFさんとJA1XGIさんに、大変お世話になりました。深く感謝しております。
[アンテナの不具合]
晴れている状態で周波数合わせしているMVアンテナですが、雨が降り出すとSWRが上がってしまいます。コイルに厚めのヒシチューブ(ゴム製と思います)を被せたものと、エナメル線のままのものの両方がありますが、コイルに水が付くとインダクタンスが変化して、同調周波数が変わってしまう感じです。というよりも、「一か所の周波数で同調する感じではなく、SWR=2~3程度でブロードになってしまう低Qアンテナ」に変わる感じでした。直すときは、コイルに着いた水を拭き取ります。(ヒシチューブが被っているものは、ヒシチューブに付いている水を拭き取る)また、それでも駄目な時があり、その場合は、エレメントを添わせているポールの水を拭き取りました。
以上のことから考えるに、1)コイルと並列の関係になる「水によるバイパスコンデンサ」が形成されるのでは? 2)ポールの水が、エレメントと並列に高周波のバイパス路を形成するのでは?
と思い、応急処置として、エレメントをポールから離す処置をして、乗り切りました。
※最初、20m用のアンテナだけではなく、40m用のアンテナも30m用のアンテナも、上記の低Q状態になってしまい、それぞれ30分近く掛かって対応しました。
(水拭き取り後、送信していると、SWRがじわじわ下がってきます。コイルで発熱している感じですね・・・。=これはこれで問題なんですが)
それと、不思議なことに設置時にSWR=2以上と高かった80mアンテナが、送信しているうちにSWR=1.2くらいまで下がっていった。どうも変だなあ、と思い、調べるうちに、設置場所が海の潮を被る場所で、ポール他は水ではなく塩水で濡れてしまうことにも気が付きました・・・。
いつかどなたかに手伝っていただいて、MVアンテナへの水掛け実験(か、塩水掛けか)をしてみたいなあ、と思っております。(アンテナアナライザで見ていると、変化が分かるのでは? と思いまして)
[インターネット]
運用時も大変便利なインターネットですが、ここでもBLUESKYにレジスターすることで、ホットスポットで入れます。今回は登録はホテルフロントで遣ってもらいました。料金は1.5GBで20NZ$でした。速度は速いです。
[観光編]
クック諸島は、ニュージーランドの北東3000kmほどに位置する国で、大きくは、サウス・クックとノース・クックに分かれます。アプローチが良いのはサウス・クックで、ここにはニュージーランドやオーストラリアから沢山の観光客が訪れます。(むろん、世界中からも) その中でも、国際空港のあるラロトンガ島は、島の周囲の海岸のどの方向にも家があり、リゾートホテルも建っている周囲三十数キロほどの島で、今回も便の良さから、ここを運用地に選びました。
無線的レア度からは北クックが遙かに上なのですが、お国のパンフレットにもあるように、北クックは訪れるだけでもアドベンチャーだ!そうです。昨今の世界の伝染病の状態を反映してか、空港の情報掲示板には「デング熱やチグンクニア熱を媒介する蚊」や「コレラ」ほか、注意すべき点が沢山表示され、入国するだけでも勇気がいるなあ、と思ってしまいました。
この時期、こちらは冬にあたり、日中は日差しがあれば幾分か暑いくらいに感じますが、夜間や曇りのときは肌寒いくらいです。夜はシーツ一枚では寒くて目が覚める。蚊対策はしておりますが、全く見ませんでした。
写真はラロトンガ島です。左上に空港があって、そこから少し右(島の北側中央付近)に、一番大きな街(アヴァルア)があります。その右側3kmほどのところが運用地です。
最初に予約したバンガローは西海岸にあり、写真のような建物で、中はしっかりしていて快適でした。木の向こうが海岸です。海は砂浜なのですが、木が大きく、私のアンテナの立て方だとちょっと不具合かと思いました。
島には舗装された周回道路があり、バスが走っています。時計回りのと反時計回りのと。一回乗ると5ドルですが、回数券や周回券もあります。その周回道路の左右に家が並ぶ感じで、島一周のどのあたりに行っても家があって、リゾート(ホテル)が建っている感じでした。
写真は、沖に鯨が見えたTUROMOの海岸です。鯨さんが潮を吹くのが良く見えましたが、写真はピンボケで全然上手く撮れませんでした。(かなり遠くを泳いでいました。ヒレか尻尾が、目で微かに見える程度でした)
鯨さんは、宿のすぐ前の海岸でも見られました。こちらも写真はダメでした。潮はよく見えるのですが、本体はあっという間に海間に隠れ、目でないと追いかけられません。
以下は集合写真にします。免許を発行してくれるBULE SKYの事務所は、アヴァルアの街にあります。
観光場所としては、東南のNGATANGIRAとある辺りに礁があり、ボートやカヌー、泳ぎで渡る観光客の人が多かったです。(MURI BEACH)
※余談ですが、帰りの飛行機がタイヤパンクで3時間遅れでした。変な音がするし振動するし、これはヤバイなあ、と感じたので、直して出発してもらってありがたかったです。飛行機の場合、タイヤパンクの修理には2時間半ほど掛かるですね・・・。(エンジン故障でなくて良かったです)
(飛行機の食事談)
今回はニュージーランド航空の利用でした。基本的に食事は良い方と思いますが、帰りのオークランド⇒成田のテリヤキビーフ(+ライス)は、どうしてああいう味の料理なんでしょうか?
ブイヨンの多い濃い味噌味(醤油味?)で、トレイの2/3がビーフで占められ、残りが少しパサッとしたライス(これのみです)。味も、日本のテリヤキとは全然違うように思うんですが・・・(テリヤキはもっと旨いです)。
何故こんなことを書くのかというと、ラロトンガ⇒オークランドで出てきたビーフの方はカレー味で、ビーフ1:ニンジン2の混成でバランスが考えられており、こちらは遥かに味が良かったからです。ラロトンガで積み込んだ料理の方が日本味にずっと近くて美味しく、大層驚きました。