[Result]
14Mhz CW = 299 , SSB = 61
18Mhz CW = 132 , SSB = 4
※JA=0.2%
[Rig] TS-480HX
[Antenna] Single Delta Loop for 14/18 Mhz
End feed (1/2 ramda LW) for 50 Mhz
[QTH] Hjalli in Kjós (about 50km NE from Reykjavik) .
Grid:HP94fh
ITU=17 CQ=40 IOTA=EU-021
[Comment] Wave condition was very hard .
On 6m Band and 15m Band , I could not have QSOs .
[運用概要]
[計画]
今年の夏は、北半球の極地に行こうと考え、当初、スバールバルを予定していました。ところが、当てにしていた「JW5E」のHPの予約表が動かなくなってしまい、メールで質問を送っても返事がありません。1カ月経っても進展が無いので、おそらく今年は無理だろうと考え、CQ誌に、NA8O/小林さんによる記事が載っていたアイスランドに行くことに決めました。
(JW5Eの予約表は、現在は動いています)
[ライセンス]
小林さんの記事には、
「アイスランドでの運用は、TF/NA8Oのコールサインで行いました。事前にアイスランドの行政当局に『私は日本国籍ですが、申請なしでTF/NA8Oで運用可能ですか』と問い合わせたところ、『3か月以内であれば申請なく運用可能』とのことでした」とありました。
私もFCCの免許を持っておりますので、この方法がベターと考え、AH0COの免許のコピーを添付して、同じように作文してメールを送ったつもりだったのですが、「これはOKだが、ガバメントの証明書が欲しい」との連絡がありました。それで、どうしようかと考えてみたのですが、すぐには良い方法を思いつけず、出発までの短い期間では対応が出来ないだろうと考えて、今回は、小林さんの記事にも載っていた、「日本のライセンスを元にしても、申請を行えば許可が得られる」方法を採ることにしました。
日本の免許を元にする場合は、指定の形式の申請書と日本の免許状の英文コピー、日本の免許証の英文コピー、パスポートのコピーを送って許可をいただくのですが、申請書にJARLのコメントが必要になります。JARL国際課の方にその旨の事情を説明して書き込みを行っていただき、書類をアイスランドに送ったところ、受理後2週間で、しっかりとラミネートされた「JA0JHQ/TF」の免許証が、郵送で届きました(申請はE-MAILで済みます)。運用許可期間は、2か月間でした。
アイスランドの担当の方もJARLの国際課の方も、とても親切でした。感謝しております。
注)この運用記をご欄になったNA8O/小林さんから、メールをいただき
小林さんは、Post- and Telecom Administration - Iceæand に問い合わせて、
OKとの返信を受け取られたそうです。
私の場合は、FCCで免許されているのが自治政府管轄のサイパンの住所であることもあり、
「ガバメントの証明」の意味がすぐには理解できなかったこともあって、すぐには対応が
出来そうになく、今回は別な方法を採ることにしました。
後で察するに、FCCの免許状には関係する政府担当者のサイン部分がなく、そのため、
追加の問い合わせがあったのかとも思いますが、私の英語力では、その辺を質問をするのも
回答をいただくのも自信がありませんでした。
外国での運用許可を得る場合、問い合わせを行った部署によって見解が異なる場合もありえますし、
問い合わせた時期によって対応が異なる場合もあります。また、運用期間の長さによって、申請の
方法が異なる場合もありますので、それぞれの運用に沿った個別の申請/確認が必要と考えます。
「運用地」
運用に際して、他の方に迷惑を掛けないこと、を目標に、インターネットで「周囲から独立したコテージ風建物」を探してみました。幾つか候補が見つかったのですが、写真だけでは建物の大きさが判断できなかったり、空港から大分遠かったりしたので(向こうは右側通行で、運転に自信が無いこともあり)、空港から70k程度の距離であるKjosという地方のファームの中のコテージを選びました。
「目標」
いつものようにハイバンド主体で、できれば10MHZと7MHZ、それに50MHZでも運用したいなあ、と考えて準備をしたのですが、CQ誌のコンディション予報では、この時期のアイスランドでの電波状況は厳しいようで、確率が高いのは11MHZから18MHZの大変狭い範囲です。極地方は、オセアニアとは大分事情が違う印象を受けたので、「とにかくQSOのできるバンドを」と考え、14MHZ主体と考えました。
(本当は14MHZは国際バンドで、経験豊かなOMさんばかりが運用されており、私としては敷居が高いのです。できれば庶民的な感じの21MHZが良いのですけれど・・・)
[出発]
7/17、10時半の日本航空の便で出発、ヘルシンキを経由してアイスランド航空に乗り継ぎ、アイスランドの西に位置するケブラヴィーク国際空港に降り立ちました。写真は、その空港の建物です。そこでレンタカーを借りました。
ここでの一番の問題は、右側通行であることと、一般道路なのに制限時速が90K(!)の場所が多いことです。かつてカナダで運転をした時には、まっすぐなうちは右側を走っているが、交差点を曲がると左車線を走ってしまう! という経験もしており、とにかく安全運転で行こうと心がけました。
2時間ほどの非常に緊張する運転で(一度、道を間違えた)、41号線⇒1号線⇒47号線と繋いで、更に奥に入った461号線沿いのカフェである「Kaffi Kijos」に到着しました。目標とする宿は、ここから2kmほど先です。Hajalliという場所になりますが、このコテージは、カフェのオーナーさんが経営者で、早速、案内していただきました。
写真がそのコテージです。461号線沿いにあり(道から10mくらい入る)、大変綺麗な建物で、庭の前が草原になっていてアンテナも立て易かった。写真の左側に、いつものシングルデルタループアンテナが見えていると思います。また、右にはレンタカーが写っています。(シボレーのマニュアル車でした)
17日は夕方8時過ぎに到着したので、アンテナ設営のみを行って就寝し、翌朝から運用開始しました。なお、日本との時差は9時間です。
「電波事情」
各バンド、ウォッチしてみたのですが、18MhzでSSBの信号が聞こえていたので、まずはここから運用を開始し、CQに応答が無くなった時点で14MHZに下りました。また、運用中はあちこちとバンドを聞きに行ったのですが、21MHZで電信が弱く聞こえる以外は、24MHZ/28MHZは信号無し。CQも試みましたが、空振りでした。
実は、このHajalliはキャンプサイトにもなっていて、週末はトレーラー型のキャンピングカーやテントが何張りも出来て賑わいます。写真の右手すぐにも大きなテントが張ってあり、10MHZと7MHZのアンテナは遠慮することにしました。
翌日も休日なので、終日ハイバンドで運用し、テントが無くなって、ほとんど誰もいない状態になってから、10MHZのアンテナを張ってみました。ところが、マッチングが全然合いません。アンテナアナライザで見ると13MHZ位に合っていて、これは電線が切れているかも、と思って、7MHZ用のワイヤでも試みてみたのですが、こちらもダメ・・・。アンテナであれこれ遣っていると時間も無くなってしまうと考え、ローバンドは諦めることにしました。ただ、それでも、と思って、ループアンテナや、仮マッチングのLWでウォッチは何度か試みてみたのですが、7メガは皆目駄目。10メガは2局ほど聞こえるのみでした。
以上から、14MHZが運用の主体になりました。
このバンドは、時間帯によって、ヨーロッパが強いときと北米が強いときはありますが、ほぼ一日中、信号が聞こえています。ヨーロッパ/北米以外では、SSBで強く入感していたのは、アフリカのカナリー諸島、ドバイでした。カナリーは呼んでみたのですが、TFくらいしかとってもらえず、残念ながらQSOには至りませんでした。
QSOが進むうちに、JAが全然聞こえていないことに気が付き、運用時間帯をいろいろと替えてトライしたのですが、結局、聞こえたのは3日間を通じて北海道の局1局のみで(QSOも出来ました)、アジアは他に、トルコとオマーンが1局ずつでした。他には、キューバとアルバ、ハワイ、イスラエルと交信できたのですが、結局、ヨーロッパ/北米以外は、7局に留まりました。これは、いつもの南太平洋からのQRVとは大変違った結果で、時間帯予測も全然見当が付かないまま最終日を迎えてしまうような結果になりましたが、私にとっては、初めてヨーロッパから電波が出せた経験が非常に大きく、じんわりと嬉しいものが心に残りました。 ※後で調べたら、ベネズエラの局とも交信できていました。
最終日は夕方3時までにレンタカーを返す約束になっていて(レンタカー料金が飛行機料金の半分ほども掛かり、延長は費用的に厳しいのです)、でも、観光もして回りたかったので、朝の5時過ぎから撤収作業を開始して、6時前にはコテージを出ました。
[観光その他編]
kjosは、氷河地形のU字谷の底の平坦部に当たり、電波事情的にはあまり良い条件ではないかもしれません。ですが、レイキャビクから近いことと、真ん中に綺麗な湖があることから、こちらでは有名な観光地になっているようで、週末にはお客さんがいっぱい来ます。また、カフェも大変、賑わっています。(写真は、カフェから南側の風景を撮ったものです)
また、レイキャビク以外の郊外地は、ほとんど何処も、一戸、ポツンと建っているファーム風の家が多く、食料品店も少ないように思えましたが、ここは、カフェでパンや飲み物、卵他、食料が十分に調達でき、滞在するには非常に便が良いと感じました。それに、たまたま、そのカフェには、日本に留学もしたことがあるという若い女性の方が勤めており、彼女は日本語が大変堪能、生活面や観光などで助けていただき、深く感謝している次第です。
この時期のアイスランドは、日中、お日様が出ると12度くらいになりますが、曇ったり雨が降ると6度くらいに下がります。日本でいうと、11月くらいの感じですかね? 数字の印象よりは、寒くは感じませんでしたが、外で活動しているときは手が悴んでしまいました。(部屋は一定温度以下に下がると、ヒーターで暖房が働くため、夜、寝るときなどは全く問題ありませんでした)
アイスランドで有名な観光地は、国で最も大きな湖=pyngyallavatnがあるゴールデンサークルという場所だそうです。地図を見ると、そこなら、行っても、その日に空港まで戻れそうだったので、思い切って行ってみることにしました。
Kjosからは47号線⇒1号線と戻り、36号線で向かいますが、36号線の周りは、霧ケ峰のビーナスラインを走っているような感じで広大な景色が広がり、どこもかしこも国立公園、という感じで素敵な場所でした。車で走るなら、ここはお勧めです。
36号線⇒365号⇒37号線と入って少し進んで、Geysirという所に着くと、間欠泉があります。15分置きくらいですか? 泉が大きく吹きます。この辺りでは、沢山の場所から、温度80度から100度のお湯が、湧き出ています。
レイキャビクからここに行くには35号線が便利なのですが、お昼時には、あまり幅の広くない道を、観光バスがひっきりなし、という感じで遣ってくるので、運転は非常に緊張しました。なにせ皆さん90kで走るんです。一車線の対向を、どちらも90kですから、衝突したらえらいことです・・・。
左の写真は、Gullfossという滝です。(黄金の滝の意味)
非常に有名なところらしく、観光バスがいっぱい来ますし、車もいっぱい来ます。私はワイシャツ+セーターという格好で見に行きましたが、皆さん、防寒具でした・・・。
なお、今回はデジタルカメラを家に置き忘れ、撮影は空港で買った「写るんです」で行っています。夕方や夜の写真が、思うようには撮れませんでした。
こちらでは、お日様は夜の10時頃まで出ていて、夜2時でも、曇りの日の日本みたいな明るさです。夕焼け空、のような感じで、朝方4時頃には明るくなり始めます。夜2時でも、10K以上先の山並みが見えるのには驚きました。
36号線を走って行くと、湖の端に作られたコテージを見つけました。四つの建物が並んでおり、無線的には、ここはロケイションが良いなあ、と感じました。また、この辺りは色々な場所にキャンプサイトがあって、キャンピングカーが並んでいます。或いはキャンピングカーで運用する方法もあるのかな?と、思いました。
キャンプサイトはトイレも完備されていて綺麗ですし、シャワーもあります。無論、お湯が出ます! よく考えて設計されているなあ、と思いました。