HF用のリグは、FT857DMとTS-480HXを持っていますが、海外にはもっぱら、TS-480HXを持って行きます。857も100W出せれば、軽量でもあるし素晴らしいと思うのですが、プアーアンテナ使用のこともあって、50Wでは苦しい。このマシンは再開局の時に、「日本の移動局は50Wまで」というルールから購入したのですが、この頃は出番が少なくなってしまいました。(日本の移動局ルールが100wまでだと、固定局と一緒の装置で済んで大変便利だと思うんですが、いかがでしょうか?)
元々の480付属の電源ケーブルは非常に長いのですが、重量を減らすため、写真のように切ってしまいました。本当は、ヒューズBOXが大きくてかなり邪魔に感じ、これは設計の際に、できたら本体に入れて欲しかったですね。
なお、写真では電源は1個使いですが、普通は2個使っています。本稿はバヌアツでの運用の後で書いており、1個故障のときのものです。他のケーブルももっと短くて良いのですが、今のところそのまま。480は外層が鉄製のため、そこに磁石で電鍵を付けて運用しています。(これが意外と便利です)
[480の怪 その1]
FKで運用した際に、「何もいじっていないのに周波数がじわじわと移動する」現象に見舞われました。商用電源電圧の変動のせいかと思うのですが、理由ははっきりしません。FKでは、かなり頻雑に起こりました。実はJD1での運用の際も、一度だけそうなり、今回のYJ0でも、一度だけそうなりました。ずっと安定して動いているので、なかなか気が付かないのですが、今回も運用中に、おや、と気づいて、元の周波数に戻したような次第です。
ロシアの局で、ひょこひょこと頻繁に周波数ずれを起こしている局を見受けたことがありましたが、同じような理由ですかね?
[480の怪 その2]
6月のJD1での運用の際に、ファンが凄い音を出し始めました。最初から出るのではなく、少し送信して終段が温まって、それを冷やそうとする際に、鳴り始めます。妙な嫌な音で、どうしてこういう音が出るんでしょうか? 仕方がないので、あれこれと試み、本体を逆さまに置いたら収まりました! その現象は、TFでも起こっていたんです。
ところがです、何もしていないのに、バヌアツでは、直ってしまいました。機械部分(ベアリングとか)の問題か?
[480の怪 その3]
同じような頃から、VFOツマミが渋くなって、キューキュー音がするようになりました。凄く回し辛いです。ですが、これで修理に出す、って訳にも行かず、放置していたのですが、これまたバヌアツでは直ってしまいました! 湿度の関係なんですかね?
私は実運用の際にはVFOツマミはあまりいじらず、右側端の小さなツマミを2.5KHZ単位に設定して廻していて、最後の微妙な調整でVFOツマミを回すことが多い。(小型マシンのため、VFOツマミを回そうとすると本体が動いてしまい、回し辛いんです) ですが、そのツマミが小さくて、長いことやっていると指が痛くなってしまいます。右側端のツマミのみ、もう少し径を大きくし、変な話、VFOツマミはもっと小さい径で良いと思っています。移動専門局からのお願いなので、要望は聞いてはもらえないとは思いますが、気になっている点の一つです。
以上の他は、480はかなり良いマシンと思います。3kg程度の重さで200W出せるのは素晴らしいし、耳も良いと思います。何よりお値段が手ごろなのが嬉しいです。A35でのCW運用の際の音を録音してくださった方があり、それを聞いてみたのですが、素直な音で鳴っており、大変安心致しました。また、本体はかなり堅牢です。
(海外で運用中に、送信機のパワーメータが150w以上にならないのに気が付き(200wを指定しても、150w以上にならない)、ダミーロードを繋いでみたところ、160mは130w、7MHZは150w、24MHZは90w、28MHZは70w付近で頭打ちしました。パソコン用電源は、電流を引っ張ると電圧が下がるようで、今持っている電源での実力はこんなところのようです。日本に帰ってから、機会を見て試験してみたいと思っています)
⇒修理が出来まして、今は定格の通りに出ています(2016年11月)。
[KX-2購入]
2017年12月よりメンバーに加わりました!
YAESUのFT-857DMは、機械構造的には丈夫に出来ているのですが、VFOとSELECの二つの操作部は弱い構造で壊れやすく、いただけません。
SELECTの方は、エンコーダの樹脂製シャフトにツマミを挿入しているのですが、これがパネルから出っ張っているがために、折れやすい。すでに運搬中に二回、折っています。
この修理はエンコーダ部品を買って取り換えれば済み、何とか対処できていますが、運搬時は要注意です。
VFOの方は、COPAL製のエンコーダに、写真右のような70gもあるツマミを付ける設計になっており、このツマミの重さと、「パネルから出っ張っている機械構造」のために、エンコーダの軸受けに負担がかかるらしく、最初はガタが出、そのうちにエンコーダの軸がハウジングから抜け落ちてしましました。
しばらく軸を差し込む形で使ってはいたのですが、ツマミを回して同調しようとしても、すごく不安定に周波数が変わって使い辛い。昨日はあまりにひどい動作になり、ついに「直すかあ・・・」という気になりました。
写真左の黄銅製の部品がエンコーダのシャフトですが、わずか3mmくらいの黄銅部分を樹脂成型で挿入している作り方らしく、何とも弱い構造です。そういう弱い部品に、右のような巨大な、しかも重いツマミを付けるのは、設計上どうかと・・・。
その点、FT-891のツマミは非常にしっかりしていて、「どうして857はこういうふうに作らなかったんだろう?」と、思います。
891をベースに、144と430をアダプタ的に付ける構成でも、製品としてはいいと思うんですが、そうはならなかったんですね・・・。
ともあれ、運用中に「軸+ツマミ」がスポスポ抜けるし、スリップばかりして使いづらいので、何とか直すことにしました。
ネット記事では、メーカー修理だと23,000円くらいかかるそうです!
なんと、新品本体の3割を超える値段で、それでは直す気になれません。
また、コパルのエンコーダ自体は、1,100円でネット購入ができるようなので、これを買って自分で直すことにしました。
前面パネルを分解すると写真のようになっています。エンコーダを取り出して取り換えれば済むのですが、今日時点では部品が手に入らないので、とりあえず、エンコーダの軸を接着剤でエンコーダ内部の部分にくっつけました。
(仮修理)
すでにエンコーダの軸受け部分が壊れているようで、この状態だと、VFOツマミは前に垂れ下がった状態で、綺麗には回りませんが、とりあえずは使えています。(あとは部品入手+修理後に、記事にします)