学生の頃、実家の屋根の上にテレビアンテナ用の4m長さの25mmφ鉄パイプを二本設置して、きちんと真直ぐのダイポールを作りました。その頃はバランなしで遣ってました。10wで運用しましたが、ARRL CW コンテストで結構取ってもらえました。

　平衡二線フィーダを割りばし（＋蝋）で制作し、バリコン二個を使ったマッチングBOXを使って電波を載せたこともあります。

　ダイポールアンテナは、アンテナの基本です。アンテナは、送信機からの電波と空間のマッチング装置なので、「自由空間に張る」「エレメントは真直ぐに」が正しい張り方ですが、現実にはそうは行かないもの。多少の形状崩れは問題ありません。

　水平系の場合は地上高によって放射抵抗がかなり変わりますし、打ち上げ角も変わりますので、DX向けには、できれば1/4λ以上に上げたいところ。

１）低地上高アンテナ

　時間の無かった時に、地上１ｍに実験的に張ったことがあります。問題なく動作！

　この場合、ほとんどのエネルギーは真上に打ち上げられますが、国内近場はこれが最高。

でも、「終段飛ばす可能性がありますよ」とアドバイスもらいました。その頃は終段は、S2001でしたね。

２）インバーテッドV

　アンテナ線に流れる電流が磁界を作りますので、この形に張ると、地面方向にビームが出ます。本当は不具合！

　地面が田んぼなら、反射してかなり良いアンテナになりますが、ちょっと惜しい張り方です。できれば、真ん中を下げたＶダイポール型の方が良いと思います。そちらは未経験です。

ＤPについての余談

・左右のバランスが取れた形状に張る

・なるべく地上高く

・バランがあるべき

等々、無論その通りなのですが、左右がアンバランス、はほとんど問題になりませんし、周波数調整は片側のみの長さ調整で十分できます。エレメントをV字型に張れば、狭い側にビームが出ますし、曲がって張っても問題なく動きます。また、バランが無くても問題なく動作します。

　KWでバリバリの運用の方には、放電対策など、本当にしっかり遣っていただきたいですが、50W以内の移動仮設のような場合は、簡易型設置で交信は可能です。90度に曲がったエレメントもよくある話ですし、その辺は融通利かせて遣っていただきたいですね。

（すごく真面目な方がおられて、そういう質問を聞かれることもあるので、わざわざ書いてみました）

　片側はフルのサイズとし、片側をコイルで短縮しても動きます（MV）。この辺はいろいろと実験をされて、経験を積まれるのが大事かと思います。

　なお、アンテナの末端には、送信中は高電圧が発生しますので、注意が必要です。

　ホームセンターで買った10mのビニル電線（1.25）で遣って見たところ、２ｍの水平設置では6MHZ付近で合ったのですが、そのまま７ｍポールでIVスタイルで上げてみたら、何も切らずに配線しただけで7.010付近で仕上がりました。大分コンテストで使ってみました。